こんにちは。
歯科衛生士×主婦投資家×転勤族妻のかえなです。
8月も終わろうとしていますが、まだまだ暑い日が続いていますね😩
皆さんは夏バテとかコロナとか…体調は大丈夫ですか?
子供の友達の中には、インフルエンザに感染した子もいるらしいです。
人流が戻り、マスクをしない時間も増えてきたので、気温が高くても感染症が起こりやすい状況なのかもしれませんね。
新学期が始まると(母としては嬉しい限りですが🙌🏻)子供は夏休みのダラダラ生活から一変、少ししんどく感じることも多いと思うので、早寝早起きを意識しながら、少しづつ(親子ともに)生活の軌道修正をしていこうと思います。
今まで全4回にわたって『虫歯の原因シリーズ』を記事にしてきました。
なるべくわかりやすく書いたつもりですが、一つ一つが長い記事になってしまい、少し読みにくく感じる方もいらっしゃるかな~と思うので、今日はできるだけ簡潔に、4つのポイントを解説していきます😄
虫歯とは?
まずは簡単に『虫歯』のおさらい☝🏻
『虫歯』ができるには、4つの条件が必要です。
①虫歯菌
②糖分
③時間
④歯
図で表すと…
なので1つでも2つでも、その条件を減らすことが出来たら虫歯になる確率を減らせるということ☝🏻
では、おさらいしていきましょ~😊
虫歯菌の知識
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には虫歯菌はいません。
では、どこからやってくるのでしょう?
正解は…
「周りの保育者のお口」からです。
そう!虫歯は感染症なのです。
虫歯菌が感染しやすい時期
今ではだいぶ知識として浸透している感じはありますが、スプーンや箸の共有、水筒、ペットボトルの飲みまわしなどで、大人のお口の中にいる虫歯菌が子供に感染します。
そして、菌が感染&定着しやすい時期があります。
ズバリ!!
1歳7か月~2歳7か月😮
この時期は、乳歯の奥歯が生えてくる時期です。
奥歯は前歯より歯の幅が広いうえ、かみ合わせの面に溝があるので、虫歯菌が定着しやすいのです。
外出先や、どうしても避けられない場面はありますが、なるべくこの時期の感染には気を付けてあげたいものです。
ここを頑張れると、将来お子さんが虫歯になる可能性をグッと減らせますし、仕上げ磨きやおやつの食べ方など、親目線からも少し寛容でいられる気がします。
また虫歯菌の感染&定着には
量×頻度 が重要になってきます。
『量』つまり、保育者(親側)の虫歯菌の量です。
歯ブラシだけでは歯の表面の虫歯菌しか取れないので、歯ブラシの前にデンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間のプラーク(虫歯菌)をしっかり除去しましょう!
歯科衛生士に大人気のデンタルフロス&おすすめ歯間ブラシ
私が10年以上使っているお勧めデンタルフロスはコレ!
歯科衛生士の間でも人気が高い商品です。
384本の糸をより合わせて作られており、他のフロスより歯茎当たりが優しいです。
唾液で糸がふわっと膨らむので、口の中のばい菌がごっそり取れます。
歯ぐきが下がり、歯と歯の間のすき間が空いてくる40代後半~の方には、歯間ブラシもオススメです。
持ちやすさ、金属の軸の耐久性、太さのバリエーション等々を考えると、今のところ歯間ブラシはコレ一択かな。
柄がはっきりした色で高齢者でも見分けやすいのですが、洗面所に常備するにはオシャレさに欠けるのがやや難点です💦
お子さんへの虫歯菌の感染予防と共に、ご自身の虫歯・歯周病も予防でき一石二鳥です~🎶
こちらの記事で、虫歯菌についてより詳しく書いています。
パパやママ以外の近親者(義理両親や親戚など)へ感染を避けてもらう提案方法なども書いてますので、気になる方はどうぞ~
糖分についての知識
『甘いものを食べる=虫歯になる』と思っている方は多いと思います。
まさにその通りです‼
では、なんで甘いもの(お砂糖)が虫歯になりやすいのでしょうか?
お砂糖が一番虫歯になりやすい理由
お砂糖(ショ糖)は『ブドウ糖+果糖』からできています。
虫歯菌が砂糖を取り込み、ブドウ糖からネバネバ物質を作り、果糖から歯を溶かす酸を作るので一番虫歯になりやすい食品と言えます。
ブドウ糖→ネバネバ物質をつくる→より虫歯菌が集まりやすくなる
果糖→酸を作り出す→歯を溶かす
甘いもの(お砂糖の入ったもの)をあまり食べてなくても、虫歯になりやすい方もいます。
母乳や牛乳にはブドウ糖、フルーツには果糖が含まれますし、パンやご飯はブドウ糖が多数くっついたものです。
お砂糖ほどではないにしても、虫歯になる可能性がある食品と言えます。
ここで、先ほどのお口の中の虫歯菌の量が関係してきます。
同じものを同じタイミングで食べ、同じように歯を磨いていたとしても、元々のお口の中の虫歯菌の量が多い方は、虫歯になりやすいということです。
そんな方は、甘いものを食べたくなったら『お砂糖』入りのおやつ。ではなく『キシリトール』入りのおやつを食べるのもオススメです。
キシリトールで虫歯になりにくいお口の環境に
虫歯菌は、お砂糖と同じようにキシリトールを体内に取り込むのですが、うまく代謝ができず、虫歯菌の元気度を下げる(活性を抑える)働きがあります。
ガムやタブレットがよく売られています。
できる限り、キシリトール100%に近いものを選びましょう。
キシリトール100%に近いガムやタブレットは、歯科医院専売のものが多いですが、ネットで手軽に買える便利な時代です。
いろいろな味があるので、お気に入り!を探すのも楽しいです~😊
タブレットタイプもあります。
個人的な味の比較です↓
クリアミント🍃→比較的ミント感がある大人向けの味。小さいころ子供は辛いと言って食べられませんでした。
アップルミント🍎→甘めだけどミント感もあり、バランスよし。私は一番好きな味。
マスカット🍇→かなり甘めで、噛んだ瞬間ジュワ~っと果汁が出るような感覚アリ。
オレンジ🍊→子供でも食べやすい甘めの味。マスカットよりはさわやか。
*オレンジとマスカットには、味長続きタイプもあります。
*あくまで個人の感想です。
お子様用タブレットもあります。
普通のタブレットより平らで大きいので食べやすく、中央に穴が空いているトローチ型なので、万が一誤嚥しても窒息しにくい形状です。
こちらの記事では、虫歯と糖分の関係について、さらに詳しく書いています。
赤ちゃんの卒乳・断乳の時期や、お子さんへのおやつの与え方など、歯科衛生士目線と子育て経験者目線の両方から書きました。
興味のある方は、是非読んでみて下さい😄
時間の知識
虫歯予防と時間って何??と思う方も多いと思いますが、ここもとても重要な要素です。
覚えて頂けると、きっと将来の虫歯の本数が減ること間違いなしの内容です!
少し難しいかもしれませんが、下の図をご覧ください。
これは、口の中に何か食べ物を入れる(飲食スタートする)と、口の中の虫歯菌が酸を出し、2~3分で歯が溶け始め、食事中はずっと歯が溶け続け、食後20~40分かけてやっと元に戻り始めるよ~。
を表した図です😆
この変化は『食事』だけではなく、口の中にアメひとつでもジュース一口でも、食べ物を口の中にいれると同じ事が起こります。
だらだら食べると虫歯になりやすい理由
つまり…
一日中だらだら何かを食べているとしたら『お口の中が常に虫歯になりやすい(歯が溶けている)状態』ということです。
ここでいう『歯が溶ける(脱灰といいます)』=『すぐに虫歯になる』ということではありません。
お口の中は常に唾液が流れています。
その唾液の働きで酸を洗い流して中性に戻したり、歯の表面を修復してくれます。
(これを再石灰化といいます)
一日のうちで食事をしたり、おやつを食べるたびに、お口の中は『脱灰⇔再石灰化』を繰り返しています。
だらだら食べていると、脱灰の時間が長く、再石灰化をする時間がない(もしくは少ない)のです。
その結果、歯の表面が溶け、穴が空き、いわゆる虫歯になります😣
子供の歯は大人の歯より溶けやすい
また、子供の歯と大人の歯では歯が溶けるpH(ペーハー:酸やアルカリ性の度合い)が違います。
大人の歯(永久歯)→PH5.5~5.7
子供の歯(乳歯)や生えたての大人の歯(幼若永久歯)→PH5.7~6.2
『大人の歯より、子供の歯や生えたての大人の歯の方が酸に弱く溶けやすい』
ので、子供の虫歯予防は最重要課題になります!
一般的に、朝昼晩の食事時間が30分以内、お口の中が酸性に傾く回数(脱灰の回数)が一日5回以内であれば、そこまで虫歯リスクは上がらないと言われてます。
(一日3回の食事+2回のおやつタイムはOKです🙆🏻♀️(個人の虫歯リスクにより違いはあり))
でも無意識のうちに
仕事をしながら…テレビを見ながら…スマホをいじりながら…
ジュースやお菓子、砂糖やミルクの入ったコーヒーなどを飲んでいたら、常に歯が溶けています😮
主婦や料理人の方は『味見』も間食の一回に入り、その分虫歯リスクが上がるので要注意⚠️
つまり、間食の摂り方は量より回数が重要になってくるので、おやつを食べる時は、だらだら食いをやめ、なるべく短時間で食べてしまいましょう!
大人の方は、『飲み会』も要注意です!
飲み会は、コミュニケーションをとりながら、長時間お酒を飲んだり、おつまみを食べたり…となりがちですね💦
コロナ禍の生活から抜けだしつつある現在、仕事やお付き合いなど…どうしても飲み会の回数が多い方もいらっしゃると思います。
メリハリが大事なので
・飲んで帰ってもしっかり歯を磨く。
・普段の生活から、キシリトールやフッ素を活用する。
・歯間ブラシやデンタルフロスを毎日一回は行う。
などなど…
工夫の余地はあると思います。
バランスが大切ですね~
『時間』についてはなかなか簡略化することが難しく😣以前の記事とほぼ同じような内容になってしまいました。
過去の記事では、患者さんからよく聞かれる『食後の歯磨き、いつやるの?問題』について、歯科業界人の考え方、かえなの個人的な見解も書いていますので、気になる方がいたら読んでみて下さい🤗
歯の知識
歯がなければ虫歯になりませんが、それでは本末転倒なので😩『歯』自体を虫歯になりにくくする方法として、2つ紹介します。
フッ素を活用する
1つ目は、歯を強くする(硬くする)ためにフッ素を活用することです。
歯の表面(エナメル質)はハイドロキシアパタイトという結晶でできています。
これが、フッ素を取り込むことによって、フルオロアパタイトに変化します。
このフルオロアパタイトは虫歯菌の出す酸に対して強くなり、虫歯になりにくい歯になります。
フッ素を使った虫歯予防法は主に3つ。
・歯磨き粉(歯ブラシに付けて使うタイプ)
・ジェル(歯磨きが終わった後に、歯に塗るタイプ)
・洗口液(ブクブクうがいをするタイプ)
一番取り入れやすいのは歯磨き粉を使う方法です。
以前から厚生労働省でフッ素濃度の規定がありましたが、2017年3月~以下のように改定されました。
(より濃度の高いものが認められました)
含有されているフッ素の濃度、種類、お値段を考えると、チェックアップがおすすめです。
6歳~のフッ素1450ppm含有のチェックアップ↓
5歳までのお子さんは1000ppm以下なので、こちらです。
使用量は、以下の通り。
2歳まで→米粒程度(1~2㎜)
3~5歳まで→グリンピース程度(5㎜)
6歳~成人・高齢者→歯ブラシ全体にのる量(1.5~2㎝)
フッ素を歯になるべく届かせるため、『うがいはしない』または『ペットボトルのキャップ2杯分(または大さじ一杯)の水で一回のみ』が効果的です。
うがいが上手にできないお子さんは、泡タイプというのもあります。
フッ素は海水やお茶など自然界にも存在していますが、かなりの量を一気に摂りすぎると中毒を引き起こすこともあります。
急性中毒量(下痢や嘔吐などを引き起こす)
→体重1㎏あたり2~5mg(体重20㎏の子供の場合、40~100mg)
致死量
→体重1㎏あたり33mg(体重20㎏の子供の場合、660mg)
この量のフッ素はどれくらいの歯磨き粉の量になるのか・・・
先ほど紹介した子供用チェックアップで考えてみます。
フッ素濃度950ppmの子供用チェックアップの歯磨き粉1本(60g)には、57mgのフッ化物が入っています。
体重20㎏の子供が…
子供用チェックアップを1本一気飲み →下痢や嘔吐などの可能性あり
子供用チェックアップを11.6本一気飲み →致死量に至る。死んでしまう可能性あり
通常使用している場合、中毒が起こることはまずありえませんが、小さいお子さんがいるご家庭は、乳幼児の手の届かない場所に置くなど、歯磨き粉の保管場所に注意してください。
シーラントを活用する
あまり聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれませんが、シーラントとは、虫歯になりやすそうな部分(乳歯の奥歯や6歳臼歯のかみ合わせの溝など)を、虫歯になる前にあらかじめふさいで、虫歯になりにくくする処置です。
通常、プラスチックのような材料やセメントで、虫歯になりやすそうな溝を埋めます。
歯科医院で行います。
溝を埋めて虫歯を予防するだけではなく、埋める材料自体ににフッ化物が入っていて、材料からシーラントをしている歯や周りの歯に少しづつフッ素が放出し、歯を強くする効果が期待できるものもあります。
注意点として、シーラントは長期間経つと欠けることがあります。
歯と欠けたシーラントのすき間から虫歯ができやすくなりますので、より歯科医院での定期健診を忘れず、必ずチェックしてもらってくださいね。
以前の記事では、年齢ごとの歯磨き粉の量を画像で載せたり、フッ素応用とシーラントの虫歯予防効果の比較なども書いています。
まとめ
今回は虫歯予防の【まとめ記事】として、『絶対に知っておきたい超重要知識 4選!』をお届けしました。
結局長い記事になってしまいまいたが💦それだけ重要なことと思って頂けたら幸いです🤗
以上4つのことを生活の中で少し意識するだけで、虫歯のなりやすさは格段に変わります!
頑張りすぎず楽しく虫歯予防してくださいね~😊
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