こんにちわ。
歯科衛生士×主婦投資家×転勤族妻のかえなです。
梅雨明けして…いや今年は梅雨明け前から、暑い日が続いてますね💦
先日、結婚&出産後、初めて個人的な理由で3泊4日の一人旅をしてきました~😄
子供も中学生になって、乳幼児のように母を必要とすることもなく、たまには父娘の時間を楽しんでね~♪と思いながら出かけたのですが、娘から毎晩、夫へのクレーム電話がかかってきました😣
自宅に帰るのが少し恐怖でしたが、家に着いたら意外と仲良くしていて、ほっと一安心。
私も貴重な4日間を過ごせたし、夫と娘も、いつもと違う時間を持つことができたので、行って良かったな~と思いました。
さて、今まで3回にわたり、虫歯の原因を書いてきました。
①虫歯の根本的な原因は、菌による感染症だということ
②虫歯になりやすさNO1は「お砂糖」の理由
③一日のおやつの回数→2回まではOK!の根拠。だらだら食べ、ちょこちょこ飲みは超危険
当たり前ですが、「歯」がなければ虫歯になる事さえできません。
虫歯は歯があるからこそ!の病気ですw
歯の質(硬さ)や虫歯になりやすい歯の形をしている場合、予防的にできる事があります。
本日は虫歯の原因シリーズのラスト!
『歯』自体について書いていきます。
歯の構造について(簡単に)
まず歯の構造のおさらい🤗
上の図のように、歯の表面はエナメル質という体の中で一番硬い組織でできています。
エナメル質は鉄より硬いです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
(この記事では、歯の神経を取ってはいけない理由も書いています🙂)
鉄より硬い歯の表面(エナメル質)なのに、虫歯菌が出す『酸』にさらされると、歯が溶けて虫歯になっちゃうんだ~
えっ!怖いねぇ。
ぼく、虫歯になりたくないよ…
それなら、フッ素を使って歯を強くしちゃおう!
フッ素を使って歯を強くしよう
歯の質(硬さ)はエナメル質の結晶に関係します。
ちょっと難しいですが…🥲頑張ってついてきてください🙏🏻
歯の表面(エナメル質)は、97%がハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)という結晶でできています。
これが、フッ素を取り込むことによって、フルオロアパタイト(Ca10(PO4)6F2)という結晶に変化します。
(化学式のOH→Fに置き換わりました)
このフルオロアパタイトは虫歯菌の出す酸に対して強くなり、虫歯になりにくい歯になります。
「歯の表面にフッ素が取り込まれると、歯が硬くて強くなる」ってことでいいの?
大正解~!
では、フッ素の使い方を説明していくね~♬
フッ素を使った虫歯予防法は、日本では
・歯磨き粉(歯ブラシに付けて使うタイプ)
・ジェル(歯磨きが終わった後に、歯に塗るタイプ)
・洗口液(ブクブクうがいをするタイプ)
の3タイプが一般的です。
一番取り入れやすい方法として、フッ素入りの歯磨き粉を使う方法を説明します。
この歯磨き粉は歯科医院専売で売られているもので、フッ素濃度も高く、お値段もお手頃なのでオススメです。
厚生労働省では歯磨き粉のフッ素濃度を1500ppm以下と定めていて(2017年3月~)こちらのものには、ほぼMAX量の1450ppmが配合されています。
6歳以降の方が使う場合は、これでOK🙆🏻♀️
5歳までのお子さんは、1000ppm以下のものを選んでください。
フッ素中毒については後述しますが、フッ素にも中毒量があります。
通常使用で中毒が起きることは考えにくいですが、より安心して使いたいので、我が家では子供が3歳までは泡タイプの歯磨き粉を使ってました。
3歳までは、歯磨きの最中や磨いた後に唾液を飲み込むことが多く、うがいも上手にできない場合が多いからです。
(でも、どちらかというと…第一子あるあるの要素大💦何事にも敏感&慎重になってしまう~)
このあたりの不安感は個人差が大きいと思うので、心配な方は信頼できる歯科医や歯科衛生士に相談されることをオススメします。
フッ素入り歯磨き粉の使い方と注意点
年齢別にフッ素入り歯磨き粉(ペーストタイプ)の使い方と注意点を書きました。
参考にしてもらえると嬉しいです😊
(厚生労働省のe‐ヘルスネット参照)
フッ素入り歯磨き粉を使った場合の虫歯予防効果は、20~30%くらいと言われています。
フッ素は海水や海産物、お茶や肉などにも天然の食品などにも含まれていますが、中毒を引き起こすこともあります。
急性中毒量は体重1㎏あたり2~5mgとされていて、体重20㎏の子供の場合、40~100mgを摂取すると下痢や嘔吐などの症状が出る可能性があり、致死量は子供の場合、体重1㎏あたり33mgです。
上記でお勧めした歯磨き粉(子供用チェックアップ)で中毒量を計算してみました↓
先ほどの歯ブラシに取る量を参考に、通常使用している場合、中毒が起こることはまずありえませんが、小さいお子さんがいるご家庭は、乳幼児の手の届かない場所に置くなど、歯磨き粉の保管場所に注意してくださいね。
ドラッグストアなどで市販されている歯磨き粉も、フッ素入りのものが多いです。
歯磨き粉の裏の成分を見て
フッ化ナトリウム(NaF)
モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)
などと書かれていたらフッ素入りです。
市販の歯磨き粉に、以前はフッ素濃度の表示はほとんどなかったのですが、近年1500ppmまでフッ素含有量が引き上げられたので、安全性を重視し、メーカーにフッ素濃度の表示をするよう促されています。
最近はしっかり表記されているものも多いので、参考にしてもらえればと思います。
ただ、市販の歯磨き粉は清涼剤や発泡剤が多く含まれているものが多いです。
ミントなどの味でさっぱり感を、お口の中をアワアワさせて磨いた感を出すためです。
歯磨きタイムを長く取るためには少しお邪魔な成分となりかねますので、市販の歯磨き粉を使う場合は、より意識的に少し長く歯磨きすることを心がけて下さいね😊
『シーラント』って何?
次に虫歯になりやすい歯の形についてです。
突然ですが『シーラント』って聞いたことありますか⁇
乳歯の奥歯や6歳臼歯のかみ合わせの溝は虫歯になりやすいので、あらかじめその溝をふさいで、虫歯になりにくくしよう!という歯科医院で行う処置がシーラントです。
通常、プラスチックのような材料やセメントで、虫歯になりやすそうな溝を埋めます。
溝を埋めて虫歯を予防するだけではなく、埋める材料自体ににフッ化物が入っていて、材料からシーラントをしている歯や周りの歯に少しづつフッ素が放出し、歯を強くする効果が期待できるものもあります。
シーラントは4年以上で約60%の虫歯予防効果が認められています。
シーラントの注意点
先ほどフッ素入りの歯磨き粉の虫歯予防効果が20~30%と書きました。
シーラントの虫歯予防効果が60%なので、一見シーラント圧勝‼のように見えますが、
シーラントは、基本的にはシーラントをした対象の歯
フッ素入り歯磨き粉は、お口の中全体の歯を対象にしているので、割合の判断をするときに注意が必要です。
また、シーラントは長期間経つと欠けることがあります。
歯とシーラントの間にすき間ができると、そこから虫歯ができやすくなります😣
せっかく虫歯予防のために行った処置が虫歯の原因になってしまうともったいないので、定期的に歯科医院でチェックしてもらってください☝🏻
まとめ
今回の記事では虫歯になりにくい歯にするための方法を2つ書きました。
①フッ素を使って歯を強く(硬く)する
②シーラントで虫歯になりやすい奥歯の溝を、あらかじめ埋める
(欠けることがあるので、定期的に歯科医院でのチェックが必要)
虫歯は歯を失う直接的な原因の約30%を占めています。
『歯』自体を強くする方法を取り入れて、ぜひ虫歯予防効果を高めていきましょう。
4回にわたってお届けした『虫歯の原因シリーズ』いかがでしたか?
少し難しいところもあったかもしれませんが、ちゃんと原因を知ってそれに対する対策と実践をしていけば、必ず今より虫歯で苦労することは少なくなります。
何か一つでも取り入れて頂けたら嬉しいです😊
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